〜脱走〜
次の日、朝から強い雨でした
脱走直前、プレイスはみんなに、モンスターボールを渡しました
ポケットの念力により、鍵を持ち出し(無理??)
おりから脱出しました
それからは、あとは一気に走り去るのみ
単純ですが、これしかしょうがなかったのです
研究調査隊とそのポケモンが、あちこちに待ち構えてます
果てしない戦いの連続、ポケット・タキオン・プレイスがどんどん倒して行き
私とパステルは回復などの役に
捕まっていた階から下がること3階、遂に1階に来たときに
今までとは、計り知れないほどの殺気を感じます
大型のバンギラス・・・
こいつは・・・やべぇな
ラスボスってヤツか・・・
今までのは、準備運動って事ですか
戦闘3人も今までの様に行かないことなんて
見たとおりすんなり分かります
悪タイプという一番苦手なタイプ、嫌というほどデカイ
先陣きってポケットが10万ボルトをしますが、
ビクともしません
すると、バンギラスはその場にしこを踏み、地震を起こしました
地震というか、ほぼ地割れに近い威力・・・
5人は違う方向に吹き飛ばされました
ばらばらになった所を、バンギラスは1人ずつ甚振るつもりです
最初の標的が分かった時には、私は遅かったです
パステルっ!!!
私とプレイスが叫ぶ
ドスッ
間一髪のところで、ポケットが竦んでしまったプレイスを抱え上げるまでは、いきました
が、アイアンテールで足を払われ、バランスを崩してしまう
ポ、ポケットしゃん〜・・・
泣くなっ!これ位、どうって事・・・ぐっ
彼はさらに次の攻撃を受けた
こっちだぁ〜バンギラス!!
叫んだのは、タキオンでした
彼は、悪ポケモンには無効化のサイコキネシスを放った
効くはずないが、相手の興味を逸らす事に成功した
バンギラスは、タキオンに向かってきた
バンギラスの技を紙一重で避けているタキオン
少しでもと、私とプレイスも技を出して、少しでもバンギラスを鈍らせる
その間に、
お前は早く、あの出口から逃げろっ!パステル!!
そんなぁ、やだよぅ!!私一人だけで・・・
と。
ポケットは、モンスターボールを取り出し・・・
えっ・・・
ポケットは、パステルをモンスターボールに入れる
その内中からでることができるように設定してある・・・
お前の後を追うように俺たちも逃げるから・・・安心しろっ!!!
そういって、彼は、窓に向かって思いっきりMBを投げた
かなり飛んだと思う
ポケットが振り向いた時には、
タキオンの腕は噛み砕くを喰らっていた
噛み砕くを喰らえば、大抵、立つ事はままならないはず
タキオンはなおも、相手の技を避けていた
再び地震を起こした時、タキオンの足はガクガクな状態で
立っていられなくなりました
それを見て、バンギラスの矛先は私とプレイスに向けられました
地震を2度も喰らった私たちも、立つのが精一杯といった所です
休むまもなく、アイアンテールが私たちを襲います
がつっ
遂に私の身体に固い尻尾が当たりました
次の瞬間、目の前に破壊光線が飛んできます
私はすべての力が抜けてしまいました
ここまで・・・
〜誓い〜
間に合えっ!!!
タキオンの声、
そして、MBが私の前に飛んできました
MBからは、丈夫そうな鏡が出てきました
私は、何が何だか分かったもんじゃありませんが、
ただ、何か意味のある物だろうと、直感を信じて
自分を鏡で守りました
ずがががががががががーーーーーーー
ものすごい音とともに、私は壁ごと突き破り、遠くへ吹き飛ばされました
ただ、鏡がダメージだけを防いでくれて、飛んでゆくだけですみました
ビコっーーー
誰かが私の名を叫んでいますが、誰の声かを知る由もないまま、遠くまで飛ばされました
この時点で、私には意識がなかった
外は案の定大雨、雨に打たれながらも良く飛びます
一体どれだけ飛んだか分からないところで、鏡が限界になり、落ちました
落ちた時の衝撃は壁を破る時のような感じ
けれど、それを感じる力すら、私には残っていなかった
少しでも、動きたかった、動けなかった、動くどころじゃなかった・・・
相変わらずの山奥、こんな所で、一人倒れてたら、どんなポケモンに襲われても仕方ありません
この計画を立ててくれた、ポケットに感謝しなくてはなりません
雨の日、それは即ち野生ポケモンの活動を止めるという意味まで含まれていました
雨に打たれ、意識が遠のき、私は、その場で、まぶたの、重さに、耐え切れなくなりました・・・・・・・・
プレイス、サンキューな!ハァ、こんなとこで・・・・あの鏡が役に立つなんて思ってもいなかった・・・
いやいや、お役に立てて光栄ですが、そんな呑気な事言ってられないですね・・・
あぁ、タキオン、プレイス。お前達には悪い事した・・・
サーナイトの特性を、ちょっと焦って忘れてしまっていた・・・
えっ?
と、タキオンとプレイスは声をそろえた。
大切な人、大事な人を守るとき・・・サーナイトは命をかけて守る
即ち、爆発的な威力を発揮できる・・・だったんだけどな
・・・・・・・・
ポケットとの会話に、プレイスは、タキオンを見て
お前は・・・お前だけは、絶対生きて、彼女の前に行ってやらないとな
と。
タキオンは返す
お前にも、可愛い妹がいるじゃないか?!・・・おんなじことだ
と。
・・・それは見当違いです・・・私は・・・そうじゃなくて・・・
この話は、生きて帰ったときに!それまでオワズケですね(苦笑)
ほぉ?まぁ俺には、わかるけどな・・・
とタキオン。
その話、ちゃんと聞かせろよ、プレイス!約束だっ!!
とタキオンは指を立て、プレイスに。
雨がいっそう強くなる
室外ならば、技以外の雷が当たりそうな天気
今日のプレイスの髪型なんて、寝癖同様だった・・・
3匹の前の怪物は、最後に一言いう
お前達に明日はない・・・
雷が近くに落ちる
それを合図に、怪物は再び襲い掛かる
まるで、今落ちた雷のような勢いで
〜恐怖〜
太陽・・・
まぶしさに私は目を覚ました
雨はすっかり上がっている
水溜りがあちこちのできていた
雨が上がってからは、そんなに時間が経っていないらしい
私の身体も、乾ききっておらず、吹く風がとても涼しい
大きなダメージも残らず、一人で何とか切り抜けられる程度になっていた
いくら、私が♀だからと言っても、戦闘能力はそんなに引けをとらない
とりあえず、誰かを・・・そうだ!パステルが、MBに入れられて飛ばされたっけ
私は立ち上がり、深呼吸と背伸びをして歩き出そうとした
が、
進むべき方角が全くわからない
すごく深い森・・・永遠に迷宮な感じがする・・・
とりあえず、多分道であろう、道なき道を歩いた
新緑が気持ちいい
しかし、そんな余裕はない
何時何処からどんな野生ポケモンが襲ってくるか分からない
常に常に、私は何かから見られている
感じがした
どれくらい歩いたんだろう・・・
オレンジ色の日が、頭の上を通り越し
斜め48°辺りに見える
何も食べずに、休憩も取らず、ただ、パステルたちを探していた
今日は多くの野生ポケモンと戦った
その中には、あの時の研究調査員のポケモンも混ざっていたかもしれない
おかげで、こぉ説明している事が精一杯なほどだった
一番辛かったのが、アブソルのグループ(3匹)だったかしら・・・
奴らには、多くの傷をつけられた
専門外の技で攻撃しざるを得ないので、かなり苦戦した
結局逃げた、ってか、よく考えれば、1:3なら、逃げるしかないようなきもするけど・・・
あ〜、あと、地味にサボニアの刺が今でも痛い
戦ってきたではないが、草を払っていた際触ったようだ
クチートも辛かった・・・というか、あれは疲れたって感じです
じぃっ〜っと、こちらを珍しそうな目で見てくる
なにか、金縛りにあったような感じで、
この場を通ったら行けないのか?
と、問いたくなってけれど、危険そうだったのでやめた
そんなこんなで、夜になっていた
安全な寝場所を探していた所だった
草の向こうに
サーナイトがいた
思わず嬉しくなった私は、大声で彼を呼んだ
サーナイトの後姿では、髪型がほとんど皆一緒なので
全く知らない人に声を掛けているのかもしれない
とは、その時点では思わない
思う余裕がなかった・・・
彼は私の声にピクっと反応してこちらを見た
知っているサーナイト、タキオン、ポケット、プレイス、パステルでは
なかった・・・
す、すみませ・・・
言いかけているうちにも、彼は私の目の前まで迫っていた
彼は無表情で、いや、あるとするなら睨んでいるのか見下しているのか・・・
そんな感じで私の前に立ちはだかっていた
彼・・・いや、奴は・・・
何か声を掛けようと思ったが声がでない
あっ・・・あ、のぉ・・・
やっと、何かを切り出そうとした矢先に
彼は私を突き飛ばし、私に乗りかかった
私は身動きが取れない状態だった
抵抗もできない・・・
奴が私の腕を固定してるせいだ
そして奴は私の顔を、まるで調味料の味見をしているように舐めた
私の身体に稲妻が走る
怖い・・・この人・・・怖い・・・
恐怖がこみ上げる・・・だけど、何もできない!できるのは
叫ぶだけ
森中に悲鳴が響く
少しして、静かに、風が悲鳴を消す
何度も叫ぶ
奴はなおも、私を舐めまわし
セクハラを敢行し始めた(今までのでも十分セクハラだが・・・)
あちこちを触られる
精神的苦痛なんて物じゃない
やだ、こんな恐怖は今までの比じゃない!
怖い!やめて!お願いだから!触らないで!早くどいて!私の心読めてるんでしょ!?
どいて!!ほら、私泣いちゃってる・・・!!やめて!!恐怖でいっぱいなの!!怖いの怖いの怖いの怖いの!!!!
キャァァァァァッッッーーーーーーーーーーーーーーーーー
私の悲鳴と奴の悲鳴がトーンは違えど共鳴した
今まで私を襲っていた奴は、私の方へ倒れこんできた
どうして奴が倒れたのか分からない
〜吃驚〜
ビコたん?ビコたん?ビコたんですねぇ!!!
180°場違いなような声が聞こえる
ビコたん?って事は、パステルなの?
いや、それにしては、やけに子供っぽい声
そのシルエットは近づいく
ふわふわと浮いている様子から、パステルその他サーナイトではない
あなたがビコたんでしょぉ〜?探しましたよ!大丈夫ですぅ??
私はいつから、知らないポケモンにまで探されなきゃいけなくなったのかしら?
とりあえず、そんくらいのことは頭ん中にあった
とりあえず、つれて帰りますね!・・・あらぁ、ものすんごく疲れてますね!!!
それにその傷、ひどいじゃないですか?!
声が聞けたのはそれまでだった
今度こそ、安心だった
ラティアス・・・
ほっとした余り、ラティアスに抱かれ、眼を閉じた・・・
1週間ぐらい寝ていたのかと思った
彼女の温もりはすごく暖かい
治癒的能力なのだろうか?
さっきまでの、身体からの悲鳴
聞こえぬフリをしていた
ほんとに、聞こえなかったのかもしれない
頑張りすぎていたから・・・?
私が目覚めたのは、今度こそパステルの声だった
ビコたん!ビコたん!!無事でよかったぁ〜♪
パステルは、私に飛びついた
こう、飛びつかれるなら、何度で飛びつかれてもいいですね
無事じゃない、って言いたい所だけど
彼女には、うんって意味で笑ってあげた
流石あったし〜!疲れた身体を癒す力は、誰にも負けないもんね☆
昨日助けてくれたラティアスもすぐ近くに寄り添っていた
起きたか?
そして、もう一人。声の方を見た
サーナイト・・・
うん、今度はもっと知っている・・・
彼は・・・